■うめ吉氏インタビュー記事

 3月20日「Japanese Shamisen Extravaganza~ “三味線の夜”」がブラウンラインSouthport駅近くのライブハウスShubas Tavernで行われた。シカゴでのライブは、「SXSW 2006 Japan Traditional Nite~Japanese Shamisen Extravaganza~ “三味線の夜”」の出演にあわせ、5組の三味線アーティストが巡る全米ツアーの一環である。

 出演者は、国本武春(浪曲師)氏、内里美香(沖縄三線)氏、大島保克(沖縄三線)氏、大野敬正(津軽三味線)氏、うめ吉(三味線)氏の5組で、日本中の三味線を集めたような顔ぶれであった。ライブは、国本武春氏の三味線に合わせたのりの良い演奏に始まり、沖縄の風を感じさせる歌声の内里美香氏と大島保克氏の沖縄三味線の演奏、津軽三味線独特の人を惹きつける威勢のよさをもつ大野敬正氏の演奏、そして、最後に京都の舞妓をイメージした衣装のうめ吉氏が踊りと歌と三味線を披露した。

これだけ様々な三味線のライブは日本でもなかなか聴くことができない。

 その中で、今回のライブのとりを務めたうめ吉氏にお話を伺うことができた。うめ吉氏は、京都の舞妓をイメージした衣装で踊りと三味線を演じたが、その雰囲気は、近年公開された映画「The Memoirs of A GEISHA」で主役チャン・ツィイーが演じたSAYURIを思わせた。

 普段は、東京の寄席(よせ)を中心に活動しており、戦後の、西洋と東洋の入り混じった古き良き日本の「昔の流行歌」のリメイクを中心に多数の持ち歌がある。今回のツアーでは、特に京都の舞妓をイメージした役作りをしているということであったが、ライブでも本物の京都の舞妓が演じているというような錯覚を覚えた。


 以下は、うめ吉氏の話である。

今回の全米ツアーでは、日本のすばらしい部分、人間として失われてしまった部分を感じてもらうような表現をしたいと考えていた。アメリカでのライブは、自分にとって大きな挑戦であり、文化的背景の理解されない中、変な勘違いをされず、演技も派手でない中でいかに日本情緒である「お座敷」というものを伝え、どのくらい雰囲気付けられるかが課題であった。

 ツアーの中でのお客様の反応は分かりづらいが、課題に関しては、半分くらいできているという感触であった。大きな反応では、お客様の反応を捕らえることは難しかったが、変わったものを見た感じをもった様子のお客様でも、後で何かしらを理解してもらえそうな気がした。


 具体的な反応としては、「Beautiful!」と見た目を褒めたり、手拍子でリズムにのる部分は伝わっている様子であったが、今回表現してようとしている中の「しっとりしたもの」や「行間・空気のようなもの」は伝わりにくく、それらを伝えることは、今後の課題である。音と雰囲気で「楽しい」や「うれしい」を伝えられるようになればよいと考えている。

普段は、寄席やライブハウスに出演しており、若い人から年寄りまで年齢的に幅広い層を対象に活動しているが、今回のツアーで、アメリカという土地において日本文化の予備知識のないお客様を相手にすることについては、若干の恐怖感があった。

ツアーを通じて感じたことは、自分と向きあうチャンスであったということである。「間」や「リズム」の勉強をもっとしなくてはならないと感じ、真摯に古典の勉強を積み重ねすることの重要性を改めて理解した。

 一方、変な表現かもしれないが、外国に在住している日本人については、日本にいる日本人より日本を大切にしていると感じさせる部分があり、そのような方々と何かの機会に交流の場がもてたら良いと考えている。今後は、幅広い年齢層に加え、国際的なアーティストとして、「日本人らしい」、「日本人でしかできない」「日本人でしかありえない」ものを表現していきたい。

 うめ吉氏は、自分は日本人ではあるが、芸者でも舞妓でもなく、その雰囲気を表現しているだけと語っていたが、その研究熱心な姿勢から表現される彼女の演技からは、本物のの京都の芸妓さんさえも、学ぶところがあるかもしれない。

(2006年3月20日@Shubas Tavern)
記事:鴻田/写真:藤河


プロフィール

 岡山県倉敷市出身。江戸時代より薬問屋を営む旧家に生まれる。キリスト教を信仰という質素で厳格な家庭環境で育ちながら、幼少よりピアノとクラシックバレエを学ぶ。新橋で「東をどり」を観て三味線への本格的な取り組みを決意。

 現在は、長唄を稀音家一志郎、踊りを林元之、小唄を千紫千恵に師事。寄席の高座のほか、お座敷、自己のグループ「おてもと社中」を率いてのイベント出演と、その活動は質・量・型ともにますます拡大、まさに、うなぎのぼりの人気である。
 (上記うめ吉プロフィールより抜粋

【参考】

・うめ吉氏の今後の予定

5月シングル(テイチク)

6月アルバム

7月6日渋谷にてライブ

・世界三大音楽見本市『SXSW 2006 Japan Traditional Nite~Japanese Shamisen Extravaganza~ “三味線の夜”』

出演:国本武春(浪曲師)

内里美香(沖縄三線)

大島保克(沖縄三線)

大野敬正(津軽三味線)www.keisho.info

うめ吉 (三味線)www.satoh.co.jp/ume/

“三味線の夜”アメリカ公演日程

3/16
Mar. 16th - Austin, TX
Free In-Store Performances
at Cheapo Discs
11 pm~ / Phone (512) 477-4499
914 North Lamar Blvd. Austin, TX 78703
http://www.cheapotexas.com

3/17
Mar. 17th - Austin, TX
Creekside @ Capitol Place 8 pm~
SXSW Music Festival "Japan Traditional Nite"
http://sxsw.com/

3/18
Mar. 18th - New York, NY @ Joe's Pub
7 pm~ / $20.00
425 Lafaette NY NY, Phone: 212-539-8540
http://web.joespub.com/

3/20
Mar. 20th - Chicago, IL
@ Schubas Tavern
3159 N. Southport, Chicago, IL
Tickets: $15 / Phone: 773-525-2508
http://www.schbas.com/

3/22
Mar. 22th - Oakland, CA @ Yoshi's Bar
8:00pm Show $20 / 10:00pm Show, $15
510 Embarcadero Oakland CA, Phone: 510-238-9200
http://www.yoshis.com

3/23
Mar. 23rd - Los Angeles, CA
@ McCabe's Guitar Shop
8 pm / $24.50
Pico Santa Monica CA, Phone: 310-828-8037
http://www.mccabes.com/condata.html

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