シカゴ現代美術館:Massive Change: The future of Global Design

シカゴ現代美術館

Massive Change: The future of Global Design
September 16 - December 31 2006

『変化』という言葉を聞いた時、私達はどうとらえるだろう。此処50年をかえりみて、テクノロジーの進化と裏腹に現在の情勢を考慮した場合、おそらく私達の多くは『変化』という言葉を悲観的に受け取るのではないだろうか。 世界中で戦争は勃発し続け、多くの人々は貧困に苦しみ、環境は破壊され、自然が失われつつある中、たとえテクノジーの発展があったとしても、我々の心に暗い影がさしても不思議であるはずがない。

しかし、もし私達が過去50年における変化を肯定的に受け取り、現在におけるテクノロジーを通じて、地球の為、全ての人間の為にいったいになにができるのか、なにをするべきなのかと考えた時、我々に前に新たな可能性が開け、希望とエネルギーを与え、悲観的だった『変化』という言葉に新しい生命を吹きかけてくれる。

シカゴ現代美術館の新しい展示会Massive Change: The future of Global Design は、『変化』を全面的に賛して製作された展示会である。 我々人間の過去を、身の回りにあるデザインを通じて振り返り、将来の地球と世界中の人々の向上にむけてどんなデザインが創りあげられるかを焦点にした展示会だ。

Now that we can do anything what will we do?  (ありとあらゆる事ができる今、なにをすべきか?)という質問がこの展示会の定義になり、エネルギー、リサイクル、住宅対策、テクノロジー、マーケット、エコロジーなど多彩な分野において、どのような可能性があるのかを促してくれる。

キュリエーターはブルース・マウ(Bruce Mau)、この展示会は一昨年すでにカナダのトロントで大好評をおさめ、今年の9月にシカゴ現代美術館に渡ってきたショウである。 アメリカではこの美術館が最初の展示場所となる。

1階におけるすべてのギャラリーと2階の1部のギャラリーを要いたこの展示会は数あるシカゴ現代美術館の展示会の中でも指折りの規模。 それぞれのギャラリーは分野ごとに分かれて展示されてある。

『今日の社会において、デザインは最も影響力のある力の1つです』というマウさんの言葉どおり、数々のデザインを通じて、いかに貢献できるか、また可能性があるかということが展示されている。 

中でも目を引くのはディーン・キーナン(Dean Keenan)の13年にわたる車椅子の改善で、それぞれの段階での車椅子のプロトタイプがすべて展示されている。 単に手で動かす車椅子から、階段に上れ、立っている相手と目線を合わせることができる最新の車椅子まで、その改善の進展が一目できる。

また、排気ガスの排除の為に製造されたインドの電気自動車、ペダル始動できるドイツの自動車なども見ることができて面白い。その他、ポテトを材料にして創られたプラスティク、排水を飲料水に変えるシンガポールの浄水機なども展示されている。

さらに2階には、シカゴの代表的な設計者による、エコロジーをコンセプトとした将来のシカゴ市計画も見ることもできる。

『この展示会には通常の美術館でみられる、写真や絵などの芸術のビジョアルはありません』とマウさん。しかしながら、商業デザイナー出身であるマウさんだけに、展示会の構成はなかなかこっていて、オーディオ、ビジュアル、ビデオなどがそれぞれのギャラリーで絶妙に使われている。 

ただ、この展示会のテーマがテーマだけに、すべての説明文が長く詳しく書かれているため、英語に慣れていない人には難しいかもしれない。であるから、訪れる折には、フリーツアーを推薦する。

『変化』という言葉に不安や疑問を感じてしまう私達に、世界に貢献しようと視点を変えることによって、『変化』という言葉が『進歩』と移りかわる。 シカゴ現代美術館の展示会Massive Change: The future of Global Designは、いかにもチェンジをプログレスとしてみるアメリカの人々の心を揺さぶる展示会である。

シカゴ現代美術館
Massive Change: The Future of Global Design

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