“日本の笑いを世界へ!”シカゴに繁昌亭がやってきた

 今年で35周年を迎える大阪とシカゴの姉妹都市プログラムをお祝いするイベントの一つが、この大阪からやってきた繁昌亭による英語落語。日本の伝統芸能、大阪の笑いの文化をアメリカの人達にも体験してもらおうと、桂かい枝師匠はこれまでに12カ国31都市で公演を成功させ、文化交流大使にも選ばれている。今回シカゴでは6月20日はダウンタウンのThorn Auditoriumで、6月21日には郊外のForest View Educational Theaterで、桂かい枝師匠率いる繁昌亭による英語落語(http://eigo-rakugo.com/index.html)が催された。

 金曜日の夜、ダウンタウンで開催された繁昌亭に足を運ぶと、もうすでに会場にはたくさんの人が、今か今かと開演を待っています。運良く、一番前の席に着くことができ、会場の熱気をうけ、さらに期待が高まります。

 そんな中、この会のホストをつとめるグレッグ・ロービック氏が蝶ネクタイ姿でさっそうと登場。英語で迎えてくれるかと思いきや、とても流暢な日本語と英語でイントロダクションを始めます。思わずうなずきたくなる、外国人から見た日本語の面白さ、落語の基本など、笑いを交えて一気に会場の心をつかみました。

 次はビデオによる落語101。何となく知っているようで知らなかったことを、はじめての人にもわかりやすく説明してくれます。これなら違う文化で育った人でも理解できる、と感心そして自分にとっても勉強になりました。

 ビデオが終わるとお待ちかね、お囃子にのせて最初の落語家、桂あさ吉氏が登場です。はじめはやや緊張した面持ちだったあさ吉氏も徐々に表現豊かにダイナミックに、日本のおとぎ話、桃太郎などで会場を沸かせます。

 次に登場したのが、笑顔がトレードマークの桂かい枝師匠です。手拭いと扇子を上手く使い、様々な例をあげながら落語の楽しみ方を体現してくれました。経験豊富なかい枝師匠はアメリカ人の心のつかみ方もばっちり心得ています。

 お次は、三味線漫談を演ずる英華氏。着物をさらりと着こなして、ベンベケベンと登場です。彼女の三味線弾きは、思わず見とれてしまうほどの手さばきです。そしてアメリカでは滅多に聴くことのない三味線の懐かしい音色に、英華氏の独特の歌声がこだまする絶妙のハーモニーには、拍手喝采でした。

 そしてやっぱり大トリはこの人、桂かい枝師匠の再登場には、観客も大喜び。
“If you can laugh, you are smart!(落語のネタに)笑えるなら、あなたは賢い。”には日本の伝統的な笑いとはそういうものか、と思わず納得してしまいました。

 今まで落語を経験したことがなかった私でも、日本の文化を知らない人でも落語の基本を学び、お腹の底から笑い、思う存分楽しめた夜になりました。まさに、“笑いは世界の共通語”。最後のフィナーレではスタンディングオベーションで会場は拍手喝采、観客は皆さん笑顔でした。
これからも、400年の歴史を持つ世界に唯一のスタイルの、日本の笑いの芸能を広め、笑いで世界を平和で幸せなものにしてくれることを願って‥“日本の笑いを世界へ!”

                                               文責・写真:関谷 萌

<桂かい枝>
中学時代の恩師の影響で英語に興味を持ち、英語を使った仕事を志すが、大学時代に落語と出会い、卒業後、上方落語の五代目桂文枝に入門。世界の人たちに落語を知ってもらいたいと1998年より、日本笑い学会の大島希巳江氏のプロデュースする英語落語海外公演に参加を始める。『英語落語』で昔の夢である英語と、落語を両立させる。
<英語落語アメリカツアー>
上方落語を世界に広めるため、2008年4月1日から、アメリカ・ニューヨークを皮切りに、シアトル・サンフランシスコ・ロサンゼルス・ラスベガス・シカゴなど、ゴールのニューヨークまで、アメリカ全土を車で一周。キャンピングカーに落語の道具を詰め込んで、30都市以上を回り、英語落語を公演中。桂かい枝師匠のブログもあります。http://eigorakugo.exblog.jp/7700256/

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