アメリカン航空に聞く

 アメリカは、その広い国土から、ビジネス・観光など国内の移動にも飛行機は活用されている。そのアメリカにおいて代表的な航空会社のひとつとして、国際線はもとより、アメリカ国内に大きなネットワークを持つアメリカン航空の中西部地区担当バイス・プレジデントであるトーマス・エイチェル氏(Thomas F. Aichele) にお話をお伺いすることができた。

−シカゴに赴任した経緯について

 私はアメリカン航空に働いて20年になります。入社当時の東海岸のワシントンDCから始まり、プエルトリコのサン・ワン、そして、ロサンゼルス、さらにはカナダのトロントと色々な都市を経て、シカゴに移りました。現在の住居はアーリントンハイツにあり、こちらには10年住んでいます。

“This industry is competitive, fast moving and plays a very important part in developing Global Economy.”

 私はこの職業に2つの誇りをもっています。 航空業界は進展が速く、競争も激しいので、私にとって強い刺激になり、また面白くもあります。 そして、この業界が世界経済の発展に大きな貢献をしているということが1つ目の誇りです。

 もう1つは人々です。アメリカン航空で働いている人々がこの素晴らしい航空会社を成立させているということです。そのことに関しては、チェア・マンである、アーペイ氏(Gerard J. Arpey)の強いリーダ・シップにはじまり、役員、そしてすべてのレベルの従業員にいたり、会社を重んじるモラルは統一しています。従業員としての会社に対する貢献、それは、私の情熱でもあるのです。

“It’s the people at American Airlines that make us the great company that we are.” 

 アメリカン航空では従業員の意思を尊重し、会社内での部署の移動を推奨しており、そのためのキャリア・ディベロップメントのプログラムを設け、個々の従業員がどのように自分のキャリアを伸ばしていくかをサポートしています。

 セールス部からオペレーション部へ、インサイドセールス部からマーケティング部へと、個人が希望すれば、現在の業務から全く違う職種でも、彼らが望む分野への異動を促します。このような異動を支持することで、社員全体のモラルが向上し、視野も広がり、この業界への理解をよりいっそう深めることができます。実際に私自身も、入社当時はカーゴの部署でしたが、パッセンジャーの部署に興味を持ち、現在の職に至っています。

−仕事の喜びについて

“Delivering the promises of our brand to travelers”

 この仕事をやっていて何が一番の喜びかと聞かれるのでしたら、私達が私達の掲げた約束を成し遂げたと認識した時でしょう。

 人々は色々な目的で旅行をします。ビジネスはもちろんのこと、バケーション、結婚式、アニバーサリー等、それぞれに目的は様々ですが、その一つ一つの旅行は旅行者にとって、重大なイベントなのです。

 ポイントAからポイントB へ、現在居る場所から目的地へ旅行者を無事に運ぶ、そして、約束どおりに旅行者を迎える人々や場所に送り届ける。そのような大事なイベントが私達の機能を通じて実現できるという実感が、私にとってこの仕事の最高の喜びですね。

―未来について

“As we move forward, growth is in the international market.  I see myself continuing to focus on the international aspect of the company.”

 伝統的に、アメリカン航空は国内線の航空会社として知られていました。しかし、シカゴのオヘア国際空港を中西部でのハブとして設け、シカゴを世界に開くゲート・ウェイに成立させたのです。

 中西部に在住している人々にとって、国外への旅行はニューヨークのJFK空港まで行かなければ、国際線に乗ることができなかったですが、1985年にドイツ、フランクフルトへの直行便をかわきりに、英国、フランス、イタリア、アイルランドなどヨーロッパのメジャーな都市、そしてカナダ、南米、日本、アジアなど国際線を拡張してきました。現在では、シカゴは我々にとって多くの国際線を運行する重要なハブとなったのです。

 これから私達がさらなる飛躍をするには、インターナショナル・マーケットの成長がポイントとなります。というのは、この業界は経済成長を成し遂げている国に大きく左右されるからです。近年ではインド、さらには昨年から開始しました、上海への直行便など、私達も世界の経済に平行して進展して行かなければなりません。私個人の将来にしても、国際的な角度からこの業界の発展を見据えていくことでしょう。


−今までに乗り越えてきた障壁について

“Change has been the greatest challenge, but also an opportunity.”

 過去に遭遇した障害ですか?具体的には思いつきませんが、この業界は絶えず変化するため、それに伴って解決策を生み出さなければならないということでしょう。

 法律の変更、テクノロジーの進歩、経済の変動など、予知、予測できなかった出来事が頻繁に起こります。すばやく状況を把握し、変動に対応できるビジネスモデルを確立し、有利点を捉え、業界のリーダーという位置を保持していく必要があります。

 変化を見極めたうえで、新しいテクノロジー、旅行業界への応対、コミュニティーや消費者への対応、より良いものにすることを心がけています。

 変化は私達にとって最大のチャレンジではありますが、別な意味では、最適な可能性を秘める機会ということでもあるのです。

−シカゴのよいところについて

“Where(other than Chicago) can you be in a major city, and only have to take twenty steps to a beach for swimming?”

 シカゴの素晴らしさは人々ですね。中西部独自の親近感、文化の豊かさ、そして、人種の宝庫ということでしょう。この都市は、南米、アジアからなど、地球のいたるところから来た人々によって成り立っています。

 また、シカゴにはシカゴ美術館、ブルックフィールド動物園、リリックオペラなどアメリカを代表する、美術館、博物館、劇場、スポーツ・チームなどがあります。

 シカゴは指折りの観光市として何処からでもアクセスできることは、市長であるディリー氏の強い貢献によるものだと思います。また、大都会であるにも関わらず、ハイクオリティな生活を保持できることはシカゴの素晴らしさでもありますね。

 実際、ダウンタウンから20歩あるくと、泳げる湖があるというメトロポリタンはシカゴ以外にはありません。まぁ、冬には泳げませんがね。

−人生で大切にしていることについて

You should leave this earth a better place than when you’ve arrived.

 そうですね。 私には良き妻がいます。妻と私は我々の子供の教育を真剣に考慮しています。私が大切にしているのは、我々が生まれた時よりも、この世界をより良い世界にしたい。私達の手で次ぎの世代に、さらに良い環境を残したいということだと思います。

 アメリカン航空も、私の思いに平行しているところがあります。この航空会社は数多くのコミュニティや文化機関にあらゆる援助をしています。実際、カトリーナの災害の時には、アメリカン航空の従業人が、ボランティアとして被害のあった場所まで出向いて働いたとも聞いています。 

 そして、なによりも大事なのが、安全重視ということでしょう。家族、コミュニティー、仕事、そして、生活は安全がベースでなければいけません。


−アメリカ航空のアピール

We’ve gotten very positive feedback from our customers!
アメリカン空港には数々のアピールポイントがありますが、まず、最新のニュースである成田空港での第2ターミナルへの移転について説明させて下さい。

 アメリカン航空は、1月17日に成田空港第1ターミナルから第2ターミナルに移りました。第2ターミナルには、ワンワールドアライアンス(one world  Alliance)加盟航空会社が集結し、それら各航空会社への乗り継ぎの際のバスでの移動時間が、以前には110分必要だった国際線乗り継ぎ時間が、70分へと短縮され、大変便利になりました。また、第2ターミナル内には、快適に寛いで頂け、ワイヤレスインターネットも利用できる、アドミラルズクラブを新設しました。

 機内食に関しては、日本人のお客様向けにメニュー改善し、好評を頂いておりますし、ビジネスクラスにおきましては、Next Generation Business Seatという最新の機能がついた心地よい座席を今後提供してまいります。また、「国際線ファーストクラス席のクオリティーは最高だ」との嬉しい声もお客様から頂いております。

 わが社の最大のアピールポイントは、シカゴを起点として多くの地域に乗り継ぎができるということでしょう。アメリカン航空では、オヘア空港から500都市以上に乗り継ぎが可能です。ですから、日本人の旅行者は、シカゴに滞在した後、カントリー音楽で有名なナッシュビル、ディズニーワールドのあるオーランド、または、ミシガン州の中西部の小さな市など、あらゆる目的地に簡単に飛ぶことができます。そして、我々の行なっている様々な改善は、お客様からは大変良い評判を頂いております。

−読者へのメッセージ
Come Visit us in Chicago!シカゴに是非来てください!中西部独特の親近感のある人々に出会えるだけでなく、アメリカの素晴らしい文化に触れることができます。



トーマス・エイチェル氏(Thomas F. Aichele):アメリカン航空 中西部地区担当バイス・プレジデント

 具体的で分かりやすいお話をいただいた。業界としての魅力、人が作っている会社、何よりも安全が大切というマインドなどについてのお話が印象深い。良い意味でアメリカを代表する航空会社の従業員としてのプライド、そして、航空業界への情熱を感じさせるインタビューとなった。

文章:鴻田/写真:藤河

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