ガンダムが第42回シカゴ国際映画祭に!

ガンダムが第42回シカゴ国際映画祭に!
富野由悠季監督の舞台挨拶は10月7日
機動戦士Zガンダム三部作上映後に特別功労賞が授 与される
 

『機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』(2005年) (C)創通エージェンシー、サンライズ
"Mobile Suit Z Gundam: Heirs to the Stars" (2005) (c) Sotsu Agency, Sunrise


 10月5日から米国シカゴにおいて、シカゴ国際映画 祭が開催される。 1964年に始まり、国際コンペティション(審査)部 門を持つ映画祭として、北アメリカで 最も古い歴史を誇る同映画祭は今年で42回目を迎え た。 

 2週間の開催期間中に約7万人が訪れ、 30カ国から選ばれた165本の作品が上映される。 この 夏にはシカゴ国際映画祭が長年の映画界への 貢献をたたえ、スティーブン・スピルバーグ監督に 権威あるゴールド・ヒューゴー賞を贈った。  プレゼンターを務めたトム・クルーズが賞を手渡 し、二人が握手を交わすシーンは全米で話題を呼ん だ。 今年の映画祭初日には、ダスティン・ホフマンに特 別賞が授与される予定。  

 同映画祭では、ハリウッドの商業映画から学生に よる実験映像まで幅広く取り上げている。  特に力を入れているのが、国内外を問わず才能ある 監督を発掘し、その作品をシカゴから世界へ 紹介することだ。 今回ひときわ注目を集めるのがア メリカ初公開となる機動戦士Zガンダム三部作 『星を継ぐ者』(2005年)、『恋人達』(2005年)、 『星の鼓動は愛』(2006年)。  

 富野由悠季監督には10月7日の公式上映会会場で、 長年の貢献に対してアニメーション特別功労賞が 授与される。 本年のシカゴ国際映画祭ではスピル バーグ監督、ホフマン氏に次ぐ大きな受賞であり、 富野監督による舞台挨拶やパネルディスカッション も行われる。

 ◯富野由悠季、日本アニメの革命児  1979年のテレビ初放映以来、日本では爆発的な人 気を誇り、現在も続編が 制作されるガンダムシリーズ。 その魅力は多彩な登 場人物が織りなす複雑な物語と、 それを支える秀逸なキャラクター設定およびメカ ニックデザインだろう。  

 シリーズ最初となる『機動戦士ガンダム』は、人 口増加のため宇宙へ移住した宇宙移民が ジオン公国軍を中心に反乱を起こし、独立を求めて 地球連邦軍と戦う話である。 難民となった 少年アムロ・レイは戦闘に巻き込まれ、自分の意志 とは裏腹に地球連邦軍のモビルスーツ (人型機動兵器)『ガンダム』を操るパイロットに なってしまう。 

 幾多の戦いを経て 仲間達を失い、心身ともに傷つきながら成長するア ムロが描かれる一方で、大きな権力に 抑圧されて戦わざるをえなくなったジオン軍の兵士 達の姿も丁寧に語られる。  

 ガンダムが革新的だったのは、それまで子供を対 象にしていた『テレビマンガ』を 大人の十分な鑑賞に堪えうる『アニメ』に進化させ たことだ。 単純な勧善懲悪から複雑な群像劇へ、 生と死、友情、家族愛、ヒューマニズム、そして次 世代へのメッセージをも盛り込んだ豊かな内容は 富野由悠季監督によるものであり、その後の商業ア ニメーションの流れを完全に変えると同時に、 日本の文化史に大きな足跡を残したのである。(こ の点は、テレビのSFドラマに革新的な変化を もたらし、アメリカのポピュラーカルチャーに金字 塔を打ち立てた『スタートレック』の総合 プロデューサー故ジーン・ロッデンベリー氏と酷似 している。) 手塚治虫亡き後、日本のアニメを 牽引したのは富野由悠季と宮崎駿の二名であり、そ の影響力は計り知れない。  

 ◯Zガンダム、シカゴでアメリカ初公開!  シカゴで公開される『Zガンダム』は『機動戦士 ガンダム』の続編として1985年に テレビ放映されたもの。 20年の時を経て、富野監 督が最新の編集技術を用い、新しい内容と 結末を加えて昨年、日本で三部作として公開したと ころ大ヒットとなった。  

 『Zガンダム』では、ジオン公国と地球連邦の戦 争終結から7年後の世界が舞台となる。 地球連邦軍のエリート部隊ティターンズ、反連邦組 織エウーゴ、ジオン軍の残党アクシズの闘争を エウーゴに属する繊細な少年パイロット、カミー ユ・ビダンを軸に描く。  

 日本では関連商品の記録的な売上げ(プラモデル 3億7000万個、DVD等1200万枚)も発生し、 社会現象になったガンダムだが、アメリカでは複雑 な内容ゆえ、一部のアニメファンにしか知られてい ない。 今回の公開と富野監督の招聘はシカゴ在住のデー ビッド・ガウシー氏(みずほコーポレート銀行)と 山中泉氏(Global Vision 21, NFP)が東京の井上博明氏 (オニロ)に働きかけ、2年にわたる準備期間を 経て実現させたもの。

 「質の高いアニメーションを 通して日本文化の豊かな創造力と可能性を知って欲 しい」 という願いが映画祭の選考委員を動かし、シカゴ日 米協会を中心にサンライズ社、在シカゴ日本国総領 事館、 国際交流基金、日本貿易振興機構(JETRO)など諸団 体の協力を得る結果となった。 シカゴ国際映画祭は 今年からアニメフォーカス部門を設立し、今後も日 本の優秀なアニメーションを紹介する意向だ。
(文責:斉藤博子 Hiroko Saito)



富野 由悠季 監督
撮影:デービッド・ガウシー
Director Yoshiyuki Tomino
Photo by David Ghaussy


◎上映スケジュール 10月7日(土)午後12時より 三部作上映
(すべて英語字幕付き、上映各回に富野由悠季監督 による舞台挨拶あり)

12:00 pm Mobile Suit Z Gundam I : Heirs to the Stars
2:15 pm Mobile Suit Z Gundam II : Lovers
4:15 pm Mobile Suit Z Gundam III : Love Is the Pulse of the Stars
会場:Northwestern University Thorne Auditorium, 375 E. Chicago Avenue, Chicago
料金:一般$11、映画祭会員$8(一作につき)    一般$28、映画祭会員$20(三部作通し 券)    
チケットマスター 312 - 902 - 1500 http:// www.ticketmaster.com    
シカゴ国際映画祭 312 - 332 - 3456 http:// www.chicagofilmfestival.com

◎富野監督サイン会 10月6日(金)午後12時半ー1時半
会場:Border's Books, 150 N. State Street, Chicago    312 - 606 - 0750 http://www.bordersstores.com/stores/store_pg.jsp?storeID=405
注:小説 "Mobile Suit Gundam: Awakening, Escalation, Confrontation"   あるいはDVD "Mobile Suit Gundam: Char's Counterattack"を 当日Bordersで購入された方

◎パネルディスカッション 『巨大ロボットとサラリーマン:アニメの社会的、 経済的影響』 Panel Discussion "Giant Robots and Salarimen: Anime's Social and Economic Impact"
参加者 富野由悠季、井上博明(ONIRO)、海部正樹(Wowmax Media)、 パトリック・ドレイゼン(アニメ研究者)、ロー ラ・ミラー(ロヨラ大学教授)、 マイケル・レイン(シカゴ大学教授)、ケン・ デューア(Phuuz Entertainment) 通訳 佐藤昌克(US新聞)

10月6日(金)午後6時 会場:Columbia College Film Row Cinema, 1104 S. Wabash Avenue, 8th floor, Chicago
料金:無料だが入場券が必要(先着300名)    
予約はシカゴ日米協会までメール staff@jaschicago.org    
あるいは電話 312 - 263 - 3049 

◎富野監督歓迎夕食会 10月6日(金)午後8時ー10時
会場:Lawry's The Prime Rib, 100 E. Ontario Street, Chicago    312 - 787 - 5000
料金:一般$150、日米協会会員$125    10月2日(月)までに予約。    
予約はシカゴ日米協会までメール staff@jaschicago.org    
あるいは電話 312 - 263 - 3049 

以上、詳細は http://www.jaschicago.org/anime
問い合わせはシカゴ日米協会まで メール staff@jaschicago.org 電話 312 - 263 - 3049 


関連記事 : 朝日新聞社


ホーム | 初めての方へ | お問い合わせ | 投稿者&ライター募集中! | 規約と免責事項 | 会社概要

Copyright (c) 2005 US Shimbun Corporation. All Rights Reserved.