呉高等工業専門学校生がシカゴに架けた橋
〜日米交流 “KAKEHASHI PROJECT” 
 
 ミシェル・オバマ大統領夫人の出身校としても知られるシカゴ市のホイットニー・ヤング・マグネット高校(Whitney Young Magnet High School)に3月24日、広島県の呉工業高等専門学校の1〜3年生、計23人が訪れ、学生たちと交流した。これは外務省が推進する日米の学生交流プログラム、"KAKEHASHI(かけはし) Project -The Bridge for Tomorrow-"のイベントの一環として行われたもの。
 当プロジェクトは、日米青少年の交流を通じて相互理解を深めるとともに、将来の日米交流の担い手となる人材のネットワークを形成することや国際的に活躍する人材の育成を推進することを目的に行われており、今回は3月18日から10日間の日程で計374名の高校生がアメリカ各地で日本の文化紹介、学校交流、ホームスティを体験している。
 ホイットニー・ヤング・マグネット高校は、学術面はもちろん、数学、チェス、スポーツなどの分野でも突出した成績をあげているシカゴ屈指の公立高校。これまでにも、黒人女性として3人目の宇宙飛行士となったジョアン・ヒギンボサム氏、映画『マトリックス』シリーズのウォシャウスキー監督らを輩出してきた。アフリカ系、アジア系、ヒスパニック系と生徒たちの人種構成も多様で、まさに“多民族都市シカゴ”を象徴する学校だ。ちょうど2日前に行われた「日本語スピーチコンテスト(シカゴ)」では、同校で日本語を学ぶ生徒3人が入賞(優勝含む)するなど、外国語の教育にも力を注いでいる。
  この日本語クラスの生徒らが昨年夏、同じKAKEHASHIプロジェクトで呉市を訪れホストファミリーの家に滞在しながら呉工業高等専門学校生と交流を深めたこともあって、この日の再会を喜ぶ学生たちの姿も。午後1時から始まった歓迎レセプションは、そんな和やかな雰囲気の中始まった。

  上杉 裕子先生からJoyce Kenner校長への記念アルバムの贈呈に始まり、ホイットニー・ヤング・オーケストラが、
  クラシック&ジャズ演奏を披露


 「日本語スピーチコンテスト(日本語歴3年未満の高校生の部)」で見事優勝したヒラリ・ファムさん(右)は、日本語での歓迎スピーチの中で、「金髪でも青い目でもない私はアメリカ人ぽくないねと言われました」と、昨年日本で過ごした10日間の思い出を振り返りながら、「このKAKEHASHIプロジェクトは、場所と言葉のバリアを超えて日米の友情の絆を強くするための投資です。私はこの橋を長くしていきたいです」と思いを語った。

 続いて日本の高校生からは日本文化や地元紹介が行われ、「和食」「広島と呉(宮島)」「世界に誇る“匠”の技」「アニメやカワイイなどに代表されるサブカルチャー」という4つのテーマで、それぞれのグループが趣向を凝らしたプレゼンテーションを披露。特に日本のサブカルチャーは現地の高校生のツボにはまったようで、着ぐるみのピカチューが登場すると「カワイイ!」の黄色い歓声があがった。
 

   
 現地高校生約100人の前での堂々の英語プレゼンテーション

 「私たちでプレゼンテーションの内容を考えて、冬休みごろから一生懸命練習してきました」と、浴衣姿で堂々と英語でのプレゼンを終えた西川美帆さん(建築学科・3年)もほっとした表情。東京での事前研修も含めると故郷を出てからすでに10日が過ぎ、時差ボケやシカゴの寒さにも負けずにがんばった彼らの努力の成果は、存分に発揮されたようだ。

   (左)”Washoku represents the heart of Japanese. It is the heart of Gratitude” (和食は“感謝の心”の表れ)
   (右)POKEMONは世界の共通語
 
               

                ホィットニー高校の生徒たちが日本の高校生に贈った、オリジナルデザインTシャツ。
                「犬と猫とキツネのミックスをイメージした」そうだ。ここにも日本のポップカルチャーの影響が。


           

 この2年間で約5000名の青少年が日米を相互に訪問しているこの“KAKEHASHIプロジェクト”。日米間の相互理解を深めることはもちろんのこと、外から日本を見ることによって視野を広げ、外国から日本がどのようにみられているかを感じる、またとない機会となったに違いない。



                      (文責/撮影 :長野尚子 Text by Shoko Nagano)


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