そしてすぐに、「The Reason Why the Colored American is Not in the World’s
Columbian Exposition」というパンフレットを2万部発行して、博覧会の黒人隔離・排斥、雇用差別に抗議しました。その前書きは、フランス語とドイツ語でも書かれています。日本人やらジャバ人、スーダン人にエジプト人、エスキモー人と世界各地から“珍人種”を招待しているのに、なんで全米800万人の黒人の存在が拒否されねばならないのか。世界にこの不平等を訴えたいーアイダの怒りと熱い決意のほどがわかるというものです。
アイダにとって、「黄色い日本人」ってどんな存在だったかなあ。。と想像すると、アメリカで生きる「私」がこれからも往かねばならぬ、終着点の見えぬ長い道が目の前に浮かんできます。それは、かつて「ホワイトシティ」の内湾で、ミシガン湖を背にして、夢の街を威圧しながら、西(内)向きに立っていた65フィートものStatue
of Republicが、今や3分の1の大きさになり、それもかつてとは逆方向に、つまりミシガン湖に向かって、東(外)向きに立っている像の視線と重なっていくものかも知れません。。。国家も人間も自画自賛に陥ることなく、現実の偽善・欺瞞に目をつぶることもなく、でも夢と理想をめざして、対岸の見えないより広い世界をいつも目指すこと―