MASAさんの健康と医療関連トピック



著者略歴 
MASAこと、Dr.松下順彦DC,LCP


1962年、大阪生まれ、44歳。 職業は、カイロプラクティック医師。 明治東洋医学院卒: 鍼灸師免許、柔道整復師免許を所持。 大阪府枚方市で松下鍼灸整骨院を開業、10年以上の臨床経験 を持つ。

 パーマー大学卒: ドクター・オブ・カイロプラクティック学位 (DC)、カイロプラクティック哲学称号(LCP)を取得。
イリノイ州免許( Licensed Chiropractic Physician )を所持。

 2005年3月から、シカゴ郊外アーリントンハイツのACE CHIROPRACTIC CLINIC の院長。 脊柱解剖学II解剖実習参考書を著作、代替医療専門誌「医道の 日本」「マニピュレーション」「カイロタイムズ」に論文寄稿 。「カイロプラクティックのこころ」翻訳協力。「ジャングル 」「シカゴ新報」など日系紙に健康コラム執筆。 国際日本人DC倶楽部(IJDC)の会長として、正しいカイロプラ クティックの普及・啓蒙活動に精力を傾注している。

                  第18回 ビタミンEおよびKと健康


 今回は、健康に必要不可欠なビタミンのEとKについて説明します。 

ビタミンE:

 ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、α-トコフェロールとも呼ばれます。生理作用は、抗酸化作用、抗動脈硬化作用、抗不妊作用などが確認されています。 

 欠乏症は胆汁うっ滞などによる脂肪吸収障害や、未熟児、遺伝性疾患などの特殊な状況で、溶血性貧血や運動失調などの神経症状があります。 過剰症は、下痢などの症状を示すことがあります。 

 所要量は、男性10mg/日、女性8mg/日とされています。ビタミンEの許容上限摂取量は600mg/日(α-トコフェロール当量)と設定され、市中薬局で購入する場合300mg/日、サプリメントのうち栄養機能食品としては150mg/日が上限とされています。 

 ビタミンEを多く含む食品には、ヒマワリ油、サフラワー油、大豆油などの植物油類 、アーモンドやピーナッツなどの種実類、小麦胚芽などがあります。 

ビタミンK:


 ビタミンKは脂溶性ビタミンの一種で、ビタミンK1とビタミンK2があります。生理作用は、血液凝固因子の活性化と、骨に存在するタンパク質を活性化しビタミンDとともに骨の形成を促進することです。 

 通常の食事を摂っている限り健常人ではビタミンKの欠乏症はほとんど起こりませんが、新生児、乳児、栄養補給の必要な病人、腸の手術を受けた患者などでは、出血傾向あるいは血液凝固の遅延などの症状が現われることがあります。 所要量は0〜5ヶ月の乳児で5 μg、6〜11ヶ月の乳児は10 μg、成人男子は65 μg、女子は55 μgとされています。 

 ビタミンK1を豊富に含む食品は緑葉野菜で、植物油、マーガリン、豆類、海藻類、魚介類にも少量ながら含まれています。 

 ビタミンK2は納豆、アオノリ、鶏卵、肉類、乳製品に比較的多く含まれています。 但し、抗凝血薬としてワルファリンの投与を受けている人の場合は,ビタミンKの豊富な納豆が禁忌となっています、ご注意下さい。 これらを参考に、バランスよく自然の食材から摂取して下さい。 

☆ カイロプラクティック・ミニ講座: X線写真とカイロプラクティック 

 1895年、世界で2つの大きな出来事がありました。 その一つはドイツの物理学者レントゲン博士によるレントゲン線(X線)の発見です。 そして、もう一つは、アメリカ合衆国アイオワ州ダベンポートにおいて、DDパーマーがカイロプラクティックを創始したことです。 そう、カイロプラクティックとX線は同じ年に生まれたのです。 しかし、初期のX線装置は出力が弱く、手指程度の厚みの部分しか撮影できませんでした。 その後、徐々に改良され、ようやく脊柱が撮影できる性能を持ったX線装置が開発され、シカゴで行われていた科学展示会で紹介されたのです。  

 カイロプラクティックに科学的な診断方法を導入するために、新しいテクノロジーを常に模索していた2代目パーマー・カイロプラクティック学校(現大学)校長のBJパーマー博士は、そのX線装置を科学展示会会場で見つけ、早速購入しました。 

 1910年、BJパーマー博士は脊柱の診断のために、X線検査を西洋医学の医師(MD)に先駆けてカイロプラクティックに導入し、脊柱X線写真をスパイノグラフと名付けたのです。 このX線写真によって、病理学的異常、退行性変性の進行度合い、配列と不整列の状態、などの脊椎の所見が得られることで、カイロプラクティックの診断は科学的な飛躍を遂げ信頼性を高めました。 この歴史的な経緯からみても、X線写真を用いない方法は正統なカイロプラクティックとは言えないのです。 

 カイロプラクティックは、神経系の機能を妨害する神経圧迫を起こしている脊椎骨を見つけ出し、それをアジャストという素手で行う矯正法によって取り除くものです。 従って、治療の目的は神経系の機能を回復させる事ですが、その為に脊椎の矯正をしなければなりません。 その脊椎の状況をしっかり確認する事は、カイロプラクティックとしての正しい診断と正しい治療の為に必須なのです。 

 このX線写真は、腰痛患者の腰部を側面から写したものです。 この患者には、第4腰椎変性すべり症が存在します。 第5腰椎の椎体に対して、その上にある第4腰椎の椎体が前方(写真右側)に変位しています。 しかし、棘突起に階段状変形がみられません。 これは、椎間関節の変性が原因で起こる状態です。 これを知らずに後方から前方に矯正操作を加えて押すと、すべり症を悪化させ、また椎間関節の変性を悪化させる可能性があります。 

 
また、その第4腰椎の椎体の前方に腹大動脈の石灰化が確認できます。 通常、血管はX線写真には写りませんが、このケースでは、血管壁が石灰化しているために写ったのです。 そして、その直径も少し肥大しています。 これが腹大動脈瘤で、かつ石灰化して弾力性を失った血管であれば、破裂すると大出血を起こし死亡する可能性があります。 従って、早急に専門医の診断や処置を必要とするケースです。 

 X線写真を撮影し、病理診断とカイロプラクティック的分析をしっかり行う。 そして、その結果を所見報告として患者に説明した後でなければ矯正(アジャスト)しないカイロプラクティック医師(DC)のクリニックに通院すれば、こういった病態も見つけてくれるので安心です。 しかし、X線検査をしなければ分からない病態です。 もし、貴方がX線検査をしないまま矯正するカイロプラクターや整体師などの治療院に通院すれば、それは大変危険な事になります。 

 また、第5腰椎の仙骨化、第1仙椎の第6腰椎化、癒合椎などによって、脊椎の骨の数が変化する場合も珍しくありません。 そのようなケースでは、椎骨を棘突起によって体表から触診して数えた場合、同じ椎骨でも上(頭骸骨側)から数えた時と、下(仙骨側)から数えた時では違った番号になり、矯正する椎骨の位置を誤る原因となり、間違った椎骨を矯正される危険があります。 


 上記のような理由から、医学的にも、カイロプラクティック的にも、正確な診断に基づく安全な治療のためには、問診、視診、計器測定、触診、整形外科的および神経学的検査などに加えて、X線検査が必要なのです。 従って、妊婦や乳幼児のような放射線のリスクを避ける方が良い一部の患者の場合を除き、必要に応じてカイロプラクティック医師はX線検査を行います。 

カイロプラクティックには次のような言葉があります。 

 「何故カイロプラクティックではX線写真を撮るのか? 見るという事は、知るという事だ。 見ないという事は、推測するという事だ。 我々は、貴方の健康について推測したくない。」 

 診断の正確性、治療の安全性と効果から考慮して、カイロプラクティックではX線検査を行うことが、ご理解頂けたと思います。 カイロプラクティックは、X線検査や計器測定といった科学的で客観的な方法を診察に導入する事で発展し、正しい診断と正確な治療によって優れた結果を出し、それによって信頼を勝ち得て来ました。 貴方自身の安全と健康のために、正しいカイロプラクティックを受けられる事をお勧めします。

注) 日本は法制化が遅れており、米国でドクター(DC)の学位と免許を得たカイロプラクターであっても、日本国内ではX線撮影が出来ません。 しかし、正しいカイロプラクティックを行うカイロプラクターは、医師(MD)と協力体制を構築し、医師に依頼してX線写真を撮って診断した上で貸し出しして貰えるようにしています。


                                    
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