MASAさんの健康と医療関連トピック



著者略歴 
MASAこと、Dr.松下順彦DC,LCP


1962年、大阪生まれ、44歳。 職業は、カイロプラクティック医師。 明治東洋医学院卒: 鍼灸師免許、柔道整復師免許を所持。 大阪府枚方市で松下鍼灸整骨院を開業、10年以上の臨床経験 を持つ。

 パーマー大学卒: ドクター・オブ・カイロプラクティック学位 (DC)、カイロプラクティック哲学称号(LCP)を取得。
イリノイ州免許( Licensed Chiropractic Physician )を所持。

 2005年3月から、シカゴ郊外アーリントンハイツのACE CHIROPRACTIC CLINIC の院長。 脊柱解剖学II解剖実習参考書を著作、代替医療専門誌「医道の 日本」「マニピュレーション」「カイロタイムズ」に論文寄稿 。「カイロプラクティックのこころ」翻訳協力。「ジャングル 」「シカゴ新報」など日系紙に健康コラム執筆。 国際日本人DC倶楽部(IJDC)の会長として、正しいカイロプラ クティックの普及・啓蒙活動に精力を傾注している。

                   第11回 歯と背骨と健康


 私はカイロプラクティック医師(DC)であり歯科医師(DDS)ではありませんが、今回は歯と健康について触れてみたいと思います。 

 皆さんは、虫歯や歯列不整列による噛み合わせの不良など歯の状態が全身の健康に影響を及ぼすことをご存知でしょうか。 実は歯の状態が悪いと、それは歯の問題だけでは済まない事が判ってきました。 

 日本歯科大学名誉教授の鴨井久一先生と、日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座教授の沼部幸博先生の著書「新・命をねらう歯周病」でも、歯周病と心臓病・動脈硬化・肺炎・糖尿病・低体重児出産等との関係が紹介されています。 

 日本補綴歯科学会理事長で広島大学教授の赤川安正先生は、「噛み合わせを回復したら誤嚥(ごえん)性肺炎のリスクが減ったという調査結果、転倒を予防する効果を示唆する研究や、寿命や脳の機能に関連するという報告もある」と述べています。 

 日本矯正歯科学会指導医の久島文和先生は、「歯並びが悪いと、磨きにくいので虫歯や歯周病になりやすく、発音がしにくいことがある。 食べ物をよくかみ砕けず、胃腸に負担をかけることにもなる。 左右の奥歯でしっかり噛めないと、あごが滑らかに動かず、顎(がく)関節症の誘因となる。 また、あごのゆがみが首、肩のゆがみや頭痛、腰痛につながるなど、全身の健康に影響することもある」と述べています。 

歯周病は全身疾患の原因:

 食物の食べかすを栄養として増殖する複数の細菌とその代謝物である歯垢は、放置すると様々な全身疾患にかかわると言われています。 とくに糖尿病との関係は深く、歯周病原性の細菌や細菌毒素は炎症性タンパク質をつくりだし、これが糖尿病の進展や発病にかかわっていると推測されています。 逆に、糖尿病があると歯周病にかかりやすくなるという事もあります。 

 また、心臓弁膜に障害がある場合は、歯周病菌が血液中に侵入し、その部位に付着することで細菌性心内膜炎を引きおこしたり、動脈内壁に付着すれば、動脈硬化にかかわることもあります。 妊娠時も歯周病菌による毒素が原因で妊娠トラブルを引きおこすことがあるので要注意です。

 
これまでも、喫煙やストレスなどは体の抵抗力を弱める原因として報告されていますが、歯周病に全身的なリスクの要素が加わると、歯周組織の炎症をより悪化させてしまいますので、からだの抵抗力を低下させないよう、全身の健康について注意することが必要になります。 

歯の問題が脊柱にも影響:

 歯の具合が悪く、噛み合わせが悪くなると顎関節症の原因となり、顎と筋肉で繋がっている首に影響し、首のゆがみを引き起こす可能性があります。 この事は上記の日本矯正歯科学会指導医の久島文和先生も言及されています。 

 首、特に第一・第二頚椎は影響を受けやすく、この上部頚椎には脳幹という重要な中枢神経と関連が深く、また第10脳神経である「迷走神経」への影響を起こす事から、そこに頚椎のゆがみ(不整列)が起こると神経系の機能を妨害して全身に様々な症状が起こることになるのです。 そして首だけに留まらず、不整列は腰部や骨盤といった脊柱全体に影響していきます。 

脊柱の問題が歯・顎や全身に影響:

 また逆に、首のゆがみから筋肉の緊張などが引き起こされて、顎関節症が起こる場合もあります。 それによって噛み合わせが狂うこともあるのです。 

 脊柱はその中に脊柱管という部位があり、中枢神経である脊髄を入れて保護しています。 その脊髄は、脊柱の椎間腔と呼ばれる穴(間隙)から出てきて末梢神経となり、身体各部に分布して様々な臓器、器官、組織、細胞を神経支配しています。 免疫系や内分泌系などのシステムのコントロールにも神経系が関与しています。 

 従って、脊柱に不整列(歪み、サブラクセーション)ができて、神経に圧迫や伸展・緊張などが起こると、神経機能の妨害となり、全身に様々な症状や機能不全などの原因となり得るのです。 免疫力の低下なども起こるのです。 

歯科医師とカイロプラクティック医師のケアが必要:

 歯周病の患者さんが、背骨のズレが原因で体の抵抗力が落ちていると、歯周病原性の細菌や細菌毒素によって糖尿病の悪化、細菌性心内膜炎などを発症するリスクが高くなるのです。 
 歯科医師(DDS)は脊柱の診断や矯正(アジャストメント)は出来ませんし、カイロプラクティック医師(DC)は口腔内の診療は出来ません。 しかし、歯と脊柱と健康は影響し合う部分があり、統合的に患者さんをケアする必要があります。 ここに歯科治療とカイロプラクティックとの協力の必要性と重要性が出てくるのです。 

 痛みや症状の有る時は勿論ですが、定期的に歯科医師とカイロプラクティック医師の検診を受けることが、貴方の健康を回復・維持・増進する上で、とても大切なのです。 
 

カイロプラクティック・ミニ講座: 代替医療の時代の幕開け 

 90年代頃から、医療過誤・医療事故、副作用などの医原病による経済的損失や人的損失は、アメリカ合衆国にとって重大な問題となっています。 それに加えて医療費の高騰も著しく、社会問題化しています。 

 西洋医学が世界一発展し、医学研究の中心でもあるアメリカ合衆国が、医療費削減のために官民一体となって代替医療を調査・研究を実施しています。 費用対効果が高く、かつ安全な代替医療に時代が注目しているのです。 

その初期の頃の動向を紹介します:
1992年:米国立衛生研究所(NIH)は26番目の研究事務所として代替医療事務所(Office of Alternative Medicine, OAM)を設立、本格的に代替医療の研究に取り組む。
1993年:350万ドルの研究予算。
1997年:1,200万ドルの研究予算。
1998年:2,000万ドルの研究予算。
1999年:5,000万ドルの研究予算。

 1999年2月に代替医療事務所(OAM)から国立補完代替医療センター(NCCAM, National Center Complementary and Alternative Medicine)に昇格、権限が強化され、初代所長代理に心臓内科医のWilliam Harem博士が任命されました。

 国立補完代替医療センター(NCCAM)は、食品医薬品局(FDA)、米国防衛省(DOT)、防疫センター(CDC)などと密接な協力体制を構築しています。

国立補完代替医療センター(NCCAM)によって、以下の7項目の研究項目が設定されました:
1.栄養及び自然療法
2.生活態度(ライフスタイル)の改善
3.精神コントロール
4.生体磁気の影響
5.手技による治療、マッサージ、指圧、気功など
6.薬物的生物学的効果
7.薬草療法

 また、米国を代表する13の大学および研究所に代替医療の研究テーマと予算とがそれぞれ振り分けられています。  

大学・研究所名と担当するテーマは以下の通り: 
1.ハーバード大学: 医学全般
2.パーマー・カイロプラクティック大学: カイロプラクティック

3.スタンフォード大学: 老化
4.カリフォルニア大学: 喘息
5.コロンビア大学: 女性の健康
6.メリーランド大学: 痛み
7.バージニア大学: 痛み
8.ミネソタ大学: 麻薬中毒
9.バスチィル大学: AIDS
10.アリゾナ大学: 小児医学
11.ミシガン大学: 心臓血管病
12.テキサス大学: 癌
13.ケアラー研究所: 神経リハビリ 

 上記のように、カイロプラクティックもアメリカ合衆国連邦政府機関から、正規の研究対象として選ばれ、その研究機関としてパーマー・カイロプラクティック大学が選ばれています。 


カイロプラクティックの権威: パーマー・カイロプラクティック大学

 パーマー・カイロプラクティック大学は、1897年に創始されたカイロプラクティックの源泉であり、世界のカイロプラクティック大学の中で最も長い歴史と伝統を持ち、最大規模の学生数・卒業生数を誇り、また優秀なカイロプラクターを輩出する優れた教育機関として知られています。 

 かつては「カイロプラクティック界のハーバード」とも呼ばれ、西洋医学を学ぶならハーバード大学、カイロプラクティックを学ぶならパーマー大学というのがアメリカでは常識とさえ言われる程であり、イエローページなどのカイロプラクティックの項目では、パーマー大学を卒業したドクターだけが名前の後に「パーマー卒」と誇りを持って広告していた程でした。 

今日では、パーマー大学のキャッチフレーズは「Because Palmer is Chiropractic」となっています。 その言葉に込められている意味は、カイロプラクティックの発祥の地、源泉としてカイロプラクティックを世に送り出し、そして発展させ、守り続けて来た伝統に基づく「誇り・プライド」ではないでしょうか。 

 
その施設の一部に、パーマー大学カイロプラクティック研究センターがあり、カイロプラクティックの専門研究施設としては世界最大規模を誇っています。 

 パーマー・カイロプラクティック・スクール(現パーマー大学)の二代目学長であったBJパーマー,DC,PhCは1910年に、西洋医学に先駆けて脊柱のX線写真をカイロプラクティックの診察に導入し、カイロプラクティックを科学的に発展させたほか、脊椎の研究のために世界中から骨を蒐集し、B.J. Palmer骨標本のコレクションは、4392の標本と13697の骨部分標本を収集して分析され、1911年には世界最大最高の病理学的及び奇形骨標本コレクションとなりました。 

 1956年には収集し研究した標本の総数が合計25000に達しました。

 このような歴史的事実からも、世界中の医学校・大学医学部・医科大学・カイロプラクティック大学等の中で、最も脊柱・脊椎を詳しく研究していたのがBJパーマーであり、パーマー大学であった事が判ります。 それ故に、BJパーマーは「カイロプラクティックの発展者」と称えられています。 

筆者は、そのパーマー・カイロプラクティック大学を卒業したカイロプラクティック医師(DC)であり、パーマー学長クラブのメンバーであります。 カイロプラクティックやパーマー大学についてご質問があれば、遠慮なくお問い合わせ下さい。 


 留学を考えている日本人の方は、パーマー大学日本人会のWebサイトをご覧になり、連絡を取って情報を収集されては如何でしょうか。

パーマー大学日本人会: http://www.palmerjapaneseclub.com/



カイロプラクティックについてご質問があれば、遠慮なくお問い合わせ下さい。
ACE CHIROPRACTIC CLINIC
505 E. Golf Road Unit G, Arlington Heights, IL 60005
Tel: 847-290-9226



                                    バックナンバー


ホーム | 初めての方へ | お問い合わせ | 投稿者&ライター募集中! | 規約と免責事項 | 会社概要

Copyright (c) 2005 US Shimbun Corporation. All Rights Reserved.