ひよっこトレジャーハンターGo!Go! 



著者略歴 Go

横浜出身。

あくまでも趣味で進んできたトレジャーハントの道。探していたものに出会える悦びを求め、今日も”トレジャーアンテナ”をたてています。

2006年からシカゴ在住。

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第10回 「The New Maxwell Street Market 〜コレクタブルハンター」

”泥棒市”

 ついつい、その響きに誘われてしまう、ダウンタウンの少し南で毎週日曜の朝早くから行われているストリートマーケットの通称である。正式名称は、The New Maxwell Street Market 。百年程度続いていたマーケットがリニューアルされたものであるということである。

 どこから持ってきたかわからないようなものを売っているらしいよ、メキシコ人ばかりだから英語が通じないらしい、でも、めちゃくちゃ安いらしい。悪いシカゴの影の部分のイメージ。と、”泥棒市”の響きにロマンを感じ、気分を盛り上げながら掘り出し物を目指し、そのマーケットに向かった。

 マーケットの行われているCanal St.の近くまで来ると、その交差点には、通りを行き交う人、人、人。前評判どおりメキシコ系の雰囲気の人が中心の様子であった。

 通りに立ってみると、見渡す限り延々と続くマーケットで、その果てまで人で賑わっていた。
 売っているものは、衣類、靴、工具、車用品、日用雑貨、電化製品から果物、野菜、スパイスまで何でもそろうといった感じである。そして安い。
 釣具やスポーツ用品なども安い。確かに、中古品を扱う店も多く、怪しいといえば怪しい気もするが、マーケットには、警察も巡回しているし、雇われて掃除をする係の人もいるので、一応、公式に行われているマーケットなのであろう。ただ、若干メキシコの空気が漂っているのは否めない。

 品揃えも、メキシコ風といえばメキシコ風な気もする。メキシコ風という定義も難しいところだが、少なくとも、メキシコの旗は、青空の下にはためいていた。
 早速、物色を始めるが、路上で歌を歌っている人もいれば、子供が天才的にバイオリンを弾いていたりもして、いろいろなものがあり目も心も奪われてしまう。

 途中、軍の払い卸の品物らしきを扱うお店では、軍物のジャケットやパンツに混じって、手榴弾や警棒、ガスマスクなども置いてあり、ついつい覗き込んでしまった。ジャケットやバッグなどは結構安かった。
 軍物は日本にいたときに一時集めていたこともあったので手榴弾には、とても興味深いものがあった。手榴弾を手に取っていると、「うちのおじさんが警官に車を止められた時、それをみせたら、警官がビビッてそのまま行かせてもらったんだ」などど、冗談なのであろうが、たどたどしい英語で話しかけてきたりして楽しかった。もちろん信管は抜いてある。$8。後で聞いたところによると、交渉すれば1〜2割は安くしてくれるらしかった。 スポーツ用品を扱っている店もいくつかあり、サッカー用品やボクシング用品の店がいくつかあった。グローブは、$6〜$8くらい。
 ゴルフのグローブを探したが、作業用のグローブの専門店はいくつかあったものの、ゴルフのグローブはついに見つけることは出来なかった。釣具の専門店もあり、リール付きの竿が$15〜と激安である。ひとつ聞いたのは、お店で$90くらいで売られている新品だが、$25ということであった。その他興味深いところでは、中古の一眼レフカメラもあちこちに見えたが、よく価値がわからないので今後勉強しておくことにする。まあ、ほんとに雑多なものが売っているものである。
 ところで、この青空マーケットでは、トイレに行こうと思えば、仮設トイレがあって安心だし、警察は各所にいて安全だし、フルーツは安いし、おいしいメキシカンは激安で食べられる。また、お店の人と話したりしていると、はじめ抱いていた警戒心もうそみたいに薄れてくる。激安の特大ホットドックをほうばっていると、「それどこで買ったの?」なんて、話かかけられたりして。とても楽しい気分になるマーケットである。

 激安の品物に気を奪われながら、一応、本来の目的も忘れていないということで、おいしそうな果物やよくわからない人形などを横目に、ハンターの目を光らせた。みな同じ価格で売られていた人形があったが、安いのか高いのかは、よくわからない。他の商品を見ると安いのであろうと思うことにした。特に購買意欲はわかなかったが。
そして、ついにそれらしきものが、とあるお店の奥のほうにそっと置いてあるのを発見した。
 むむむっ、ファイヤーキングか?店の奥まで行く勇気はすぐには湧かなかったが、外見が、ファイヤーキングのシェルK22のセットのように見えたので勇気を出して奥までにじり寄り、こっそり刻印を確認した。
 残念!アンカーホッキングではあるが、外見がよく似ているサブリナシリーズであった。最近のものである。 以前、本物のK22を大量に発見して買ったがその中のいくつかがサブリナシリーズで少々がっくりした経験がある。特に、カップアンドソーサーは、カップだけがサブリナで悔しい思いをした。
 実は、すでに執念で22Kのカップだけ売っている場所を発見しているが、そこでは、若干値段が高いので、値下がりするまで定期的に観測しているのは、内緒。

 結局、ファイヤーキングは、発見することが出来なかったが、特大ホットドックをほうばり、激安フルーツを買い込んでとても満足げな楽しい気持ちで会場を後にするのであった。



第10回 「The New Maxwell Street Market〜コレクタブルハンター」おわり

参考: The New Maxwell Street Market


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