
著者略歴 Go
横浜出身。
あくまでも趣味で進んできたトレジャーハントの道。探していたものに出会える悦びを求め、今日も”トレジャーアンテナ”をたてています。
2006年からシカゴ在住。
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トレジャーハント事始め〜前編:石拾い、そして、隕石ハンター
「水晶山で水晶を拾う。」
とある雑誌の特集の中にあったこの一行の響きに感動してしまい、早速、山梨まで車を飛ばしたのを今でもよく覚えている。今考えるとこれがトレジャーハンターとして意識しはじめた活動の第一歩だったのかもしれない。
もともと、ドライブが好きで、それまでもドライブの目的を作っては、自分の中でシリーズ化して楽しんでいた。富士山周辺穴巡り、心霊スポット巡り、スキー場巡り、関東湧き水巡りなどしょうもない企画をしては、友達を巻き込んで暇をつぶしていた。そんなドライブのネタを探していた夏のある日、その記事に出会ったのである。
記事に出会った時、小さい頃の、マリンタワーの近くにある店の色とりどりの石のつかみ取りや、開発中の港北ニュータウンでの縄文の土器・石器拾いや貝の化石探し、叔父がヒマラヤから持ってきてくれたアンモナイトなどの化石に感動を覚えたのを走馬灯のように思い出し、幼い日のその感動を再び得られる予感を感じていた。しかし、幼い頃にも、土器や石、化石などを「何かいいもの」と感じていたのは確かだが、それらを手に入れることが感動から喜びに変わることは、その頃はまだ理解していなかった。「何かいいもの」への感動とそれを手に入れるという行為に感じる少なからずの喜びは、トレジャーハンターの原動力であることは、想像に難くない。
ところで、水晶は鉱物であるが、少し調べてみると、日本でも鉱物を拾えるところが結構あることがわかった。鉱物採集の専門書も数冊ある。石拾いのなかでは、、水晶をはじめ、紫水晶(アメジスト)、トパーズ、柘榴石(ガーネット)、琥珀(アンバー)、瑪瑙、金(伊豆の銀黒)などが拾えるということが、自分の中では印象的だ。見よう見まねのハンターなので鉱物採集というよりは、石拾いという表現のほうが適当であり、言うほどたいしたものは拾えないのだが、その後は、気の赴くまま、各地に足を運んで手当たり次第拾い捲り、鉱物ハンターとして鉱物採集シリーズを進めていった。
しかし、未だ日本の石拾いで思い残しているものもある。それは、西表島の鈴石探しと宝達山での水晶拾いであるが、いつか、実現する日を夢見ている。
そんなある日、千葉の銚子で琥珀が拾えることが有名ということを知り、調べていると、銚子の犬吠崎の琥珀の拾える海岸の岬の反対側の海岸でアンモナイトが取れると文献に書いてあるのを発見した。石拾いの日に、琥珀を拾いに行ったついでに足を運んでみたが、そこはすでに駐車場に変貌しており、アンモナイトを拾うことはできなかった。少々の悔しい気持ちとともに、昔、叔父にアンモナイトの化石を見せてもらった感動を鮮明に思い出していた。そこで、よく考えてみたところ、琥珀も鉱物として捉え石拾いシリーズと考えていたが、琥珀自体、樹脂の化石であることやジュラシックパークで知られている虫が入っている琥珀が日本でもてはやされていることなど、化石としての要素が多分にあることに気づき、化石ハンターの道も意識するようになったのである。
化石に関しての、一番大きな冒険を必要としたのは、ヒマラヤのアンモナイトである。
その冒険とは、、ネパールヒマラヤの草も生えない標高4000mの奥地を流れるカリ・カンダギ(ネパール語:黒い聖なる川)がヒマラヤの更に奥地から運んでくるアンモナイトを拾ってきたことである。ヒマラヤは、太古の昔、海底であったものが隆起し、現在のような世界に名だたる山脈になったものである。
また、ドミニカ共和国で、世界中でドミニカ共和国でしか産出しないブルーアンバーを手に入れたのも印象深い。ブルーアンバーとは、太陽の光の下で青く光る不思議な琥珀のことである。ドミニカ共和国については、本来は、アンバーコーストで琥珀拾いを楽しみたかったのだが、日程の都合上実現せず、仕方なくサントドミンゴの地元の店で買い付けをした。
トレジャーハントには、2種類の方法がある。それは、採集と買い付けである。ドミニカ共和国での経験は、このことを強烈に意識させられた。
鉱物ハンター、化石ハンターとトレジャーハンターシリーズを進めている中で、大きな出会いがあった。
それは、隕石との出会いである。
とあるテレビ番組でたまたま、隕石ハンターの特集をやっていた。
「なになに?」
砂漠に落ちた約30キログラムの隕石を地元の拾った人から約300万円で買い付ける。それを、隕石のマーケットで売ると末端価格1億5千万円ですと?
「これだ!」というひらめきがあった。
トレジャーハンターの終着点とも言うべき最終目標は、隕石ハンターであると確信した日であった。
とはいえ、まだ、なにも着手していないところが、趣味の活動らしいと勝手な言い訳をしておく。
そして、時が経ち、シカゴに移り住むことになったのだが、そこには、確かに3つの運と縁が存在した。
【前編おわり】
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