アメリカ縦断。グレート・ミシシッピを行く

   ●Vol.4 「大草原の小さな家」、Pepin(ペピン) 〜ウィスコンシン州

●Text & Photo/ Shoko Nagano

 1970年代にアメリカで放映され、その後日本でもたちまち大人気となったテレビシリーズ、『大草原の小さな家』(「Little House On the Prairie」)の原作者で主人公、ローラ一家が住んだ町が、ウィスコンシンの小さな田舎町Pepin(ペピン)。
  
 1967年2月7日、ローラはインガルス一家の次女としてペピンの丸太の家で産まれた。一家はその後、カンザス、ミネソタと中西部を移り住み、最後にはサウスダコタに定住する。ローラはそこで小学校の先生となり、18歳でアルマンゾ・ジェームズ・ワイルダーと結婚。のちに、ミネソタ、フロリダ、そして最後は夫と娘のローズと、ミズーリ州マンスフィールドへと移り住んだ。
 ローラが『小さな家シリーズ』で作家としてのキャリアをスタートさせたのは、65歳のとき。「昔々、ウィスコンシンの大きな森の中の灰色の小さな丸太のおうちに、小さな少女が住んでいました」―の書き出しで始まった『大きな森の小さな家』」(原題『Little House in the Big Woods』,1932)。このシリーズ第一作では、彼女が産まれたペピンの家での、姉のメアリイ、妹のキャリー、父さん、母さんとの1年間の生活が描かれている。
 
 

 ペピンの中心から車で20分ほど、どんどんと田舎道を進んでいくと、当時を再現した“ローラの家”のレプリカが見えてきた。ここに一家6人が暮らしていたとは想像しがたいほど小さく質素な佇まいだ。2階はなく、小部屋2つと屋根裏部屋があるだけ。文字通り、周りには何もない草原の中の一軒家。この家で、一家が肩を寄せ合いながらウィスコンシンの厳しい冬を乗り越えていたのだろうか。





ローラはこの窓から見える景色に移りゆく季節を感じていたのかもしれない。
  
 
 町の中心に戻り、「ローラ・インガルス・ワイルダー博物館」へ。ペピンを訪れる人が、ほぼ100%立ち寄るであろう重要なポイントだ。ここではインガルス一家、ワイルダー一家の貴重な写真や資料やローラが暮らしていた当時のドレスや生活用具、国内外から寄せられたファンレターや会報誌などが展示されている。その中には日本の翻訳本やファンから寄せられた手紙も。「日本のファンは本当に熱心で、会報誌を欠かさず送ってくれ、ここまで訪ねてきてくれたりするんですよ」そう言いながら、館長のデイブさんがうれしそうに日本語の会報誌の束を見せてくれた。日本だけでなく、世界各国からもファンレターが今もひっきりなしに届くという。アメリカの中西部を逞しく生きぬいたローラの物語は、世界中から今なお愛され続けているのだ。




顔に刻まれた深いしわが渋すぎる、館長のデイブ・スミスさん。



 ペピンでは、毎年9月の第二週末に「ローラ・インガルス・ワイルダー・デー(Laura Ingalls Wilder Days)」という家族向けのお祭りが開かれ、世界中から熱心なファンが訪れる。アメリカ開拓時代の生活を体験できるさまざまな催しに加え、フィドル(バイオリン)のコンテストや伝統クラフトコンテスト、キルト・コンテストなども行われる。
 
 どこへ行ってもローラ、ローラ・・・。つまりここは「ローラ・インガルス」そのものであり、それがすべての町なのだった。





  (つづく) ・・・次なる目的地は、Prairie du Chien(プレイリー・ドゥ・シーン)〜ウィスコンシン州




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【Pepin情報】

● 交通
ミネアポリスから約60マイル、車で約2時間。

● ローラ・インガルス博物館(Laura Ingalls Wilder Museum)
306 Third Street, Pepin, WI 54759
(715) 513-6383.
10 AM - 5 PM (5月15日〜10月15日)
ファミリーパッケージ- $14, 学生- $2, 大人- $5, 年間パス- $25
ギフトショップのみ : 無料
http://lauraingallspepin.com/

● ローラ・インガルス・ワイルダー・デイズ(Laura Ingalls Wilder Days)
毎年9月第2週末に開かれるお祭り
http://lauradays.org/










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